派遣前訓練in二本松⑬東日本大震災②

日記

 JICA事務所がバスを用意してくれることになった。郡山駅からピストンで一度訓練所に避難することに。シニア、女性陣を優先して、バスに乗せ、みんなが訓練所にそろう頃には夜になっていた。備え付けの非常食がみんなに配られた。電気は無く、トイレは一階だけかろうじて使えた。真っ暗な中、揺れと地響きは止むことはなかった。

 振り返ると気になることはあった。2か月前、福島に着いて小さい地震の多さに驚いていた。タクシーの運転手に、福島はこんなに地震が多いんですかと聞いたこともあった。運転手は、「最近は多いね」と言っていた。これが直接関係があるかはわからないが、こんなことになるとは。

 翌朝、テレビで初めて、津波による嘘のような映像を見た。そしてまた新しいニュース、福島第一原発の爆発だ。訓練所は海から離れていたので、津波の影響はなかったが、原発に関しては、見えないので影響の範囲がわからない。みんなの中で動揺が走る。電気、携帯は戻ったものの、移動手段がないため、出来ることは情報収集しかなかった。

 JICA事務所から連絡があり、今訓練所にいるメンバーは一度バスにて東京に避難することになった。東京に向かう道中、隆起した道路を見ながら悲しい気持ちになる。これは、やはり現実なのだ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました